お笑い芸人『そうじゃねえだろ』さんインタビュー~前編~

先日、お笑い芸人の「そうじゃねえだろ」さんにインタビューをしてきました! フリーのお笑い芸人『そうじゃねえだろ』 ネタライブだけでなく、ツイッター大喜利や、記事執筆、ラジオ配信など、“新しい芸人”のあり方を模索している「そうじゃねえだろ」さん。 そんな「そうじゃねえだろ」さんに、コンビ結成秘話から、お笑いに対する思い、お笑い芸人になってみて思うことなど、いろいろ聞いてきちゃいました! ボリュームたっぷりなので、3回にわたってお送りします♪

よくお二人がネタ合わせや打ち合わせをする場所だということで、都内にある『びっくりドンキー』でインタビューをさせて頂きました! 麻井も初インタビューなのでドキドキですが、お二人もインタビューは初めてとのことで、若干緊張されている様子でした。

-「こんにちは!麻井です。本日はよろしくお願い致します」 二人「よろしくお願いします」

-「じゃあさっそくいろいろお伺いしますね!普段はどんな活動をされてるんですか?」 西山「『オモコロ』で記事とラジオをやっているのと、『トゥギャッチ』っていうサイトで記事を書いています。あとは、新宿や下北沢あたりでライブをしてます。ネタやって、記事書いて、ラジオやってっていう感じですね」 仁木「ライブは、ネタより大喜利ライブが多いです。今月のライブはは大喜利ライブ5回、ネタライブ1回でしたし(笑)」 -「大喜利ライブはコンビで出てるんですか?」 西山「こっちの大会では仁木が行ったり、こっちの大会では俺が行ったりっていう感じですね。相方は大喜利で結果を残してますよ!大喜利の強いラバーガールの大水さんと決勝で闘ったりしたりして」 -「決勝すごいじゃないですか!」 仁木「ちょっと、運良く2回くらい…(笑)」 -「またまたご謙遜を!やっぱり決勝に行くとライブとか呼んでもらえたりするんですか?」 仁木「それでネタライブ呼んでもらえたりとかはしますね」 西山「結局結果を残しているのは、大喜利しかないというか、ネタやってウケることはあっても、賞レースで勝ったとかじゃないので……。で、そもそも若手で大喜利で戦おうとしてる人が少ないんです。だから『大喜利強い人誰呼べばいいかな?』ってなった時に、『あいつら大喜利で勝ってたよ、“そうじゃねえだろ”』って名前が挙がりやすくなってるんだと思います。だいたいコンビの片方が大喜利担当っていうことが多いんですけど、僕らは二人でやってますし」

-「そういえば“そうじゃねえだろ”って変わってるコンビ名ですよね。由来はなんですか?

西山「まったくいいのがでなくて、どんどん袋小路に入っていって、“サディスティック・ドメスティック・バイオレンスコンビ”とか、そういう変な方向にしかいかなくて(笑)」 仁木「そう。ちょっと考えすぎちゃって(笑)」 西山「シンプルなのにすればよかったのに、『意味がないといけない』ってお互い思いすぎてて」 仁木「『“サディスティック・ドメスティック・バイオレンスコンビ”』にする?」 西山「『いや、そうじゃねえだろ!』みたいな話を」 仁木「そう、そんなやり取りを何回かやっていって」 西山「『青森と北海道だから、“雪国ブギウギ”にする?』『いや、そうじゃねえだろ!』って話をしていたら、もう“そうじゃねえだろ”にするかっていう感じで」 仁木「うん、他にしっくり来るのがなくて、“そうじゃねえだろ”にしました(笑)」 -「そうなんですね!ちなみにコンビ名ってみなさんどうやって考えてるんですか?」 西山「好きな言葉とか、目についたものとかですかね」 -「なるほど!じゃあちょっと変わった経緯でできたコンビ名なんですね(笑)ちなみに“そうじゃねえだろ”結成まではどんなエピソードがあったんですか?」 西山「昔一緒に住んでたんですよ」 -「どういう関係だったんですか?」 西山「知り合いの知り合いですね。ネットで知り合った芸人志望の知り合いとルームシェアをしようということになって。その時に、『芸人6人くらいで住んだら面白いんじゃないか』って話をして、俺が高校の同級生を連れていったんですよ。で、そいつが仁木を連れてきて、結局芸人志望4人で一緒に住んで。で、なんやかんやで仁木と仲良くなったんです」 -「そうなんですね!ではそれで結成を?」 西山「はじめは俺は人力舎でコンビを組んでたんです」 仁木「僕は今まで一人でずっとやってて」 西山「で、俺が解散した時に、俺が仁木を誘って」 -「それで結成というわけですか。今も一緒に住んでるんですか?」 西山「今は人力舎時代の同期と住んでます」 仁木「僕も芸人とルームシェアです」 -「芸人さんとのルームシェアって楽しそうですね!やっぱり毎日笑いが絶えなかったりするんですか?」 仁木「いや、僕はそんなことないです(笑)相方は楽しんでるみたいですけど(笑)」 西山「そうですね、俺は連日朝までしゃべり倒してます(笑)」 -「連日!(笑)」 西山「2年ぐらい一緒に住んでるんですけど、朝までしゃべって寝て、一緒にお好み焼き食いに行って、しゃべって、家に帰ってしゃべって、寝るっていう(笑)」 -「仲良しですね!楽しそう!恋人みたい(笑)“そうじゃねえだろ”結成以前はどんな活動をしてたんですか?」 西山「俺はネタライブですね」 仁木「僕もその時はネタライブばっかりで、たまに大喜利くらいでした」 -「そう言えば仁木さんはツイッター大喜利をされてますよね!3000フォロワーさん以上いるとか!」 仁木「そうです。ツイッターはそんなつもりでやってなかったんですけど、運良くちょっとずつフォロワーが増えていって、って感じです」 -「じゃあピンの頃からやっていたツイッターが少しずつ知られていって、人気が出てきてって感じなんですね」 仁木「そうですね。絵は得意でしたし、やれることはやりたいなって」 西山「仁木のツイッター、下ネタとかもありますが仁木の家族も見てるみたいで(笑)」 -「家族に聞かれるってどうですか?」 仁木「いや、めっちゃやめて欲しいですね(笑)」 -「やっぱり恥ずかしいですか?」 仁木「そうですね、家では下ネタとか言いそうな感じを出してなかったんで……(笑)」 -「有名になって、家族に『これ出たよ!』って見せたいっていうのとかはないんですか?」 仁木「それはあるんですけど、やっぱり下ネタとかは…(笑)まあでも、それもちょっと嫌かもしれないです。TVとかに出ても、あんまり見て欲しくないというか……照れますね(笑)」 西山「俺は、何かに出る機会があったらその時は『自分は天涯孤独の身』と思って出てます。何をする時も、家族が見てるっていうのを考慮してしまうと、本当にできることが少なくなっちゃうと思うので……。そうはなりたくないなって。芸人になるくせに、人の目を気にして、面白いと思うことを思いっきりできないっていうのはどうなんだろうって。実際は人の目は気にしちゃうんですけど(笑)、気にしてない顔はしなきゃいけないな、と思ってます」 -「人目なんか気にせず、面白いと思うことは突き詰めてやっていきたいっていうことですね!」 西山「そうあらためて言われると恥ずかし過ぎますけどね(笑)」

-「そうですか?(笑)お二人はどういうきっかけで芸人になろうと思ったんですか?」 西山「俺は『M-1グランプリ』と『オンエアバトル』を見てそう思いましたね」 -「それで自分もあそこに立ちたいと?」 西山「そうですね、小5の頃には漠然とそう思ってました。というか、他に考えた時に、全くなかったんですよ。他の才能って割と数値化されちゃうじゃないですか。たとえばテストでいい点取るとか。あと陸上部だったんですけど、タイムが出ちゃうとか。もう、それで自分の日本でのなんとなくの順位がわかっちゃうというか……。世の中に頭のいい中学があるのに、その中学で1位になってない時点で、勉強で太刀打ちはできないなって。そもそも勉強がんばれるわけでもないし(笑)。で、まあ脚も、ちょっと早かっただけだし、すごいトレーニング積むよりもゲーセン行きたいし(笑)」 -「“笑い”は単純に数値化されにくいですもんね」 西山「でもまあやっぱりお笑いが一番長かったです。携わってきた時間というか、お笑いにかけてた時間が。10歳から22歳まで、12年間、お笑い見るっていうことだけは飽きなかったんです。他のことは全部、ちょっと興味持ってみてやってみて、すぐ飽きるっていうことが多かったので」 -「お笑いだけは特別だったんですね」 西山「そうですね、お笑いに飽きた瞬間がなかったんで」 -「仁木さんは?」 仁木「僕もネタ番組とか好きで見てたんですけど、その時は別に芸人目指そうとは考えなかったですね。僕はダウンタウンさんを見てそう思いました。もうネタとかやってない時期で、企画だとかをやっていて。……これ、本当に甘い考えなんですけど、企画して稼げるんだったら、めちゃめちゃいいなって思ったんです。観てる側も笑えるし、っていう甘い考えで『芸人目指そうかな』って。けど、どんどん知っていくと、『あそこの笑いにはこういう要素が入っているから笑えるんだ』とか、『こういうテクニックが入ってるんだ』って知ることで、“お笑いのかっこよさ”みたいのがわかってきて。そこで『こういう見えないことやってるんだ、って難しい』ってなるんじゃなくて、単純に感動したんです。そういう理にかなっているみたいなことを知って、そこから『納得できるんなら自分もやってみたいな』って思ったんです。こういう理論があるって提示されて、これに納得できるんだったら自分にできるんじゃないかなっていうか……。言っちゃえばちょっとお笑いなめてたところもあると思うんですけど、最初はそんな甘い考えではじめました」 -「勉強していく上でお笑いの深さにハマったと。勉強はどうやって?」 仁木「そうですね、松本人志さんの『遺書』とか読んで、こうやってこうやってしまうと笑いになりにくいっていうノウハウを知って」 -「こんなに深かったのかと」 仁木「そうですね、はじめは何も知らないところからなりたいなって思ったんで」 -「なるほど、どんどんお笑いの魅力を知っていって本気で芸人を目指したと」 仁木「そういう感じですね」

————————————————- 前編は、コンビ結成までのエピソードや、芸人を目指すまでのエピソード中心にお送りしました。 次回は、芸人になるために努力をしたことや、芸人になってみて嬉しかったことなど、あまり語られる機会の少なそうなエピソードに焦点を当ててお送りします!お楽しみに♪